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- 彼女の話は続くわ。タクシーは行き先も聞かずに、私にその話を聞かせるためだけに来たかのように、私の家の周りを走り続ける。そして、とうとうあの部分に近づく。
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- 「でね、なんでまた青で止まるんだいって聞くと……、あ……、ううっ……」
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- そのときよ、彼女は急に胸をおさえて、苦しそうにもだえ始めたの。タクシーは走ったまま。私は後部座席に座っているので、なにもできない。だって、私は飛行機の操縦なら何度もキャプテンのひざの上に載せてもらってやったことはあっても、車の運転なんでしたことがないんですもの。
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